動物再生医療技術研究組合(PARM)の幹細胞治療とは?
PARMは、農林水産省、経済産業省の認可を得て、2019年12月10日に設立・発足した組織です。動物の慢性疾患や難治性疾患に対して、幹細胞を活用した再生医療の研究を進めています。自由診療の範囲で、組合で定めた対象疾患及び規則に基づいて実施するものであり、薬事承認を前提としているものではございません。他家幹細胞を用いた治療法を開発し、臨床研究を通じてその有効性と安全性を確認しています。
ステムキュアとの違い
ステムキュアの概要
ステムキュアは、犬の椎間板ヘルニアに特化した医薬品です。厚生労働省に認可された動物用再生医療製品であり、同種幹細胞を使用しているため、ペットから幹細胞を採取する必要はありません。
適応疾患の違い
- ステムキュア:犬の椎間板ヘルニアのみが適応。
- PARMの幹細胞治療:幅広い疾患に対応し、慢性腸症、関節炎、非感染性髄膜脳脊髄炎、再生不良性貧血など多数の疾患に対する治療が研究されています。詳しくは下記の表を参照ください。
投与方法の違い
ステムキュアは、静脈点滴での投与のみが許可されています。一方、PARMの幹細胞治療では、局所投与や静脈内投与など、症例に応じて柔軟にアプローチが異なります。
まとめ
ステムキュアは、犬の椎間板ヘルニア治療に特化した認可済み医薬品です。静脈点滴での治療が主な手法であり、他家幹細胞を使用して迅速に治療を行います。PARMの幹細胞治療は、より幅広い疾患に対応し、局所投与や静脈投与の選択肢が提供されます。
治療の流れ
- 幹細胞またはイヌ血小板由来成長因子の投与 – 対象となる疾患により、種類、頻度、投与経路が異なります。
- 大体の場合、投与日は午前中にお預かりし、夕方にお迎えに来ていただく形になります。
- 経過観察 – 症状の改善が数週間から数か月で期待できます
安全性について
PARMに参画するアニコム先進医療研究所(株)にて、数種類の安全性試験を実施し、細胞の安全性を確認しております。また、細胞培養過程においても、生物安全性(コンタミネーションの発生有無等)を確認をしております。
詳しくは
ステムキュアの公式サイトまたは、PARMのウェブサイトをご参照ください。